『七回死んだ男』あらすじ&ネタバレなし感想|SFミステリ

西澤保彦の『七回死んだ男』を読んだので、ネタバレしないよう気をつけながらレビューしてみたいと思います。

 

サクッと簡単に。

 

これから読もうかな〜なんて方の参考になりますように。(祈ってないで参考になるように書かんか)

 

 

『七回死んだ男』

『七回死んだ男』は、1日を9回もループしてしまう特異体質を持った主人公が、資産家の祖父の死を阻止すべく奮闘するSFミステリです。

 

作者は西澤保彦

 

SF設定とミステリが融合した一冊になっています。

 

あらすじ

主人公・大庭久太郎は、1日を9回繰り返す特異体質の持ち主。

資産家の祖父の家で行われる新年会で、久太郎はループに陥る。

 

オリジナル、つまりループに陥る初日には何事もなかった。

しかし2週目で、祖父が何者かによって殺害されてしまう。

 

その死を阻止しようと奮闘する久太郎だが、どうしても祖父は助からない。

必ず命を落としてしまうのだ。

 

果たして久太郎は、祖父の死を防ぐことができるのか…?

 

感想|ネタバレなし

表紙とか紹介文を読んだときはシリアスなイメージだったんですが、割とライトな感じです。

登場人物のセリフとか主人公の語りが軽快で、そこへ遺産、後継の座をめぐって争う人間たちの醜態があまりに滑稽なのも相まって、爺さんが何度も死ぬというのに緊張感なし!

 

コミカルなのでめっちゃ読みやすい。スイスイ進みました。

重たい、暗いイメージのストーリーが苦手な方でも読みやすいんじゃなかろうかと思います。

 

それでいてタイトルといいトリックといい、してやられた感が楽しめるミステリでした。

 

主人公は自分のループを「反復落とし穴」と呼んでいて、これにはちゃんとルールがあります。

ミステリなので、なんでもありってわけじゃありません。

 

反復落とし穴ルール
  • 主人公が、ある1日を9回ループする
  • ループする日は選べず、突如やってくる
  • ループ初日=オリジナルの日に起こったことが全くそのまま繰り返されるが、主人公の言動によって出来事や周囲の人間の言動にも変化が起きる
  • 2週目以降も可能な限りオリジナルの日に近づこうとする力が自動的に働く
  • 最後の9週目をのぞき、ループ中の出来事は翌日にリセットされる
  • ループが終わる9週目の出来事はリセットされず翌日以降に引き継がれる=出来事が確定する

 

だいたいこんな感じ。あってる、と思う。たぶん。(怪しさ満点やな)

 

こんなSF的なルールをもとに、ちゃんとミステリが成り立っています。

 

読み返してみると伏線があちこちに。

コミカルさに気を取られてぴゃぴゃぴゃ〜っと読んでると、気づかないかもしれません。(効果音のセンスどないなってんねん)

 

私はというと、途中でトリックの一部に気が付いたんですが、これぞ!という証拠にたどりつけず、そして一部の疑問が解消できず…勘の域を出ないまま、謎解きを読んでやっと欠けてたピースがそろってスッキリ。

 

面白かったです。(シンプル過ぎるやろ感想)

 

それにしても、1日を9回もループするとかたまったもんじゃないですよね。

たまたまやり直したい日やったらありがたいですけど、そうとも限らんわけですし。

 

やり直しがきかない人生、大切に生きていきましょう。(この記事でそんな終わり方なる?)